画像は公式サイトより https://www.izone-official.com/
当ブログで何度も紹介している日韓合作のガールズグループIZ*ONE(アイズワン)が今、グループ存続の危機に立たされています。その発端となったのが、昨年発覚した「PRODUCE 101」での不正な投票操作です。
「PRODUCE 101」とは
「PRODUCE 101」は韓国で人気を博しているサバイバルオーディション番組で、視聴者参加型なのが最大の特徴です。今までにシーズン4までが制作されていて、IZ*ONE の他、I.O.I(アイオーアイ)・Wanna One(ワナワン)・X1(エックスワン)という国民的グループが誕生しました。そして、I.O.I からはgugudanのキム・セジョンやソロアーティストのチョンハ、Wanna Oneからはカン・ダニエルといった多くのスターを輩出しています。昨年には日本版(「PRODUCE 101 JAPAN」)も制作され、番組で誕生したボーイズグループJO1(ジェイオーワン)が正式デビューを控えています。
事件発覚とその影響
最新シーズンである「PRODUCE X 101」の放送終了後、視聴者の指摘によって投票操作疑惑が浮上し、警察が介入して捜査した結果、番組のプロデューサーが逮捕されるという前代未聞の事件となりました。逮捕されたプロデューサーの供述によると、「PRODUCE X 101」と、AKBグループのメンバーが参加した「PRODUCE 48」において、不正に投票結果を操作したことを認めています。どういうことかというと、本来デビューできるはずだった参加者と、そうではなかった参加者とを入れ替えたのです。
この事実が明らかになって以降、日韓両国で精力的に活動していたIZ*ONEと、正式にデビューしたばかりのX1は、グループとしての活動休止を余儀なくされました。昨年、名古屋で開催された「2019 MAMA(Mnet Asian Music Awards)」に両グループとも出演予定でしたが、事件のあおりを受けて不参加となりました。IZ*ONEは昨年のNHK紅白歌合戦に内定していたとも噂されていて、今回の事件がなければ出場していたかもしれません。
韓国だけでなく日本での個人活動にも影響が出ていて、IZ*ONEのメンバーである宮脇咲良と本田仁美が出演するラジオ番組の放送休止が発表されました。せっかくAKBの活動を休止してまで「PRODUCE 48」に参加して、IZ*ONEのメンバーになったのに、負のイメージだけが残ってしまいました。
収まらない事件の余波
その後の捜査によって結局、「PRODUCE 101」の全シーズンで不正な投票操作がおこなわれていたことが明らかになったのですが、それを受けてネット上では犯人探しをするかのように、投票操作によって選ばれたメンバー探しが始まっています。また、別のオーディション番組にも疑惑の目が向けられていて、韓国のオーディション番組全体に大打撃を与えています。悪いのは不正をおこなった番組プロデューサーと、「デビュー」というメリットを得ようとした一部の芸能事務所であって、アイドルを目指す練習生たちに罪はありません。
期間限定グループであるIZ*ONEとX1は活動期間がまだ残っていますが、不正な投票操作が事実と認められた以上、今後グループとして活動するのは難しいでしょう。IZ*ONEはTWICEと並んで、日韓の懸け橋としての役割が期待されていただけに、今回の事件は非常に残念です。
Writer:真先燦