
(ニジュウ)とは、昨年から今年にかけて行われた韓国の大手芸能事務所JYPエンターテイメントと日本のソニーミュージックによる共同オーディションプロジェクト「Nizi Project」によって誕生したグローバルガールズグループです。メンバー9人全員が日本人で、簡単に言うと「日本版TWICE」といった感じです。オーディションの模様は動画配信サービスのHuluで配信され、日本テレビ系「スッキリ」などの番組でも紹介されたので、K-POPファン以外からも大きな注目を集めました。6月末にリリースされたプレデビューアルバムはオリコンの週間デジタルアルバムランキングで1位を獲得しました。
アルバムのタイトル曲である『Make you happy』は、曲の特徴的な振り付けである「縄跳びダンス」が話題沸騰となっています。若者の間で、この縄跳びダンスを踊る動画をSNSに投稿することが社会現象にまでなっていて、有名人も数多く投稿しています。最近では、実際に縄を使って挑戦する人が続出しています。まだメジャーデビュー前ですが、NiziUはすでに女子中高生のあこがれ的存在です。
『Make you happy』MV
Nizi Projectの中で、NiziUのメンバー以上に強烈なインパクトを残して視聴者から注目を集めたのが、Nizi Projectの進行役を務めたJ.Y. Park(冒頭画像の中央の男性)です。彼はTWICE や2PM などが所属するJYPエンターテインメントの代表兼音楽プロデューサーであり、ダンス歌手としても数々のヒット曲を残してきました。誰も着ないような奇抜なステージ衣装と、見る側が恥ずかしくなるほどのセクシーダンスで一躍有名となり、韓国では知らない人がいない存在です。そのインパクトはあまりにも強烈で、彼の本名であり韓国での芸名でもある「パク・チニョン」と同姓同名の人が別の芸名を名乗らざるを得ないほどです。また、餅が好きなこととゴリラに似ていることから韓国では「餅ゴリ」(韓国語では「トッコ」)というあだ名がつけられていて、日本でも浸透しつつあります。
Nizi Project開始前まで、J.Y. Park はK-POPファンだけに知られた存在でしたが、一度見たら忘れられないビジュアルとユニークなキャラクターで、日本でも広く知られる存在となりました。Nizi Projectのために日本語をかなり勉強したようですし、日本での知名度も大きく上がったので、日本の音楽番組やバラエティ番組に出演する姿も見てみたいですね。
韓国ではNizi Project開始当初、日本国内での注目度が高くなかったため、心配の声が上がっていましたが、期待以上に日本で大成功を収めたことに大変驚いています。NiziUや、「PRODUCE 101 JAPAN」で誕生したJO1(ジェイオーワン)といった「日本アイドルのK-POP化」に対して、韓国の一部では日本にしかメリットがないことをなぜする必要があるのかと否定的な意見もありますが、大体は好意的に受け止められています。あくまでもNizi Projectは、日本でK-POPとその育成システムをアピールすることが最大の目的なので、そのことは知っておきましょう。要するに、ウィンウィンの関係ですね。
TWICEや、「PRODUCE 48」で誕生したIZ*ONE(アイズワン)の日本人メンバーが韓国で受け入れられているように、NiziUも韓国で活動するようになれば、おそらく人気が出るのではないでしょうか。日本人だけで構成されたグローバルガールズグループNiziUが、今後どれだけの活躍を見せてくれるのか非常に楽しみです。