
https://www.amazon.co.jp/dp/4480832114/ref=cm_sw_em_r_mt_dp_U_R8kDDbXC8ZDPM
こちらの本、今韓国ですごく話題になってます。
韓国内で100万部を超える大ヒット小説となっており、来年上半期には映画化も決定しています。
日本でも、アジア文学としては異例の8万部を発行してます。
どのような本なのでしょうか。
簡単に言ってしまえば、女性ならではのジェンダー問題です。
この本の主人公のキム・ジヨンは一児の母です。彼女が幼少期の頃から、結婚、出産に至るまでの人生を描いています。
そして出産から退職を余儀なくされ、育児に追われる中、精神的に病んでいくという展開です。
本書は、キム・ジヨンを診察する精神科医のカルテという体裁で彼女の半生を回顧していきます。
そこから浮き出てくる、女性であるが故に受ける過去のトラウマ。
予備校時代のストーカー事件、就職活動時でも男性の方が優遇され、入社してからも妊娠、出産などで立ちはばかれる大きな壁、家庭内での男女間の考えの違い‥‥
小説とはいえ、書いてあることは非常にリアルで、女性なら誰もが経験してるのでは? そう思えるほど共感できる部分が多いです。
日本でも男女平等の問題は、職場、育児、家庭、その他諸々の場面でたくさんあります。
もちろん韓国も同じような問題を抱えておます。
むしろ韓国はまだ家父長制が残ってるので、日本よりも男性優位が強い社会であるといえます。
また、こちらの本は、読んだ後で男女間の感想が大きく違うというのも大きな特徴です。
アイドルグループ「RedVelvet」のアイリーンが「この本を読んだ」と公言したところ、一部の男性ファンが猛バッシング。
「彼女には失望した」と言いながら、彼女の写真を切り裂いたり、燃やしたりでネットで炎上しました。
たしかに男性からしたら面白くない内容も含まれているかもしれません。
しかしこの炎上が起きてもなお、売り上げが上がっていったのも事実です。
小説とは言いながらも、かなり身近な問題に迫った本だと思います。
読む人によっても受ける印象が違うと思うので、そういった点も、この本の特徴だと思います。
男性にとっては、なかなか読む気にならない本かもしれません。
けれどもこの本を読めば、女性の考えやそこから生まれる感情を少しでも共有できればアイリーンのような炎上もなく、もっとお互いが歩み寄れるかもしれません。
機会があれば、是非読んでみてください。